日記

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★17 We are the xxxx(7/27)

 今まで表外差分のレビューばかりやっていたけれど、改めて発狂難易度表の譜面について何か書くのもいいんじゃないかと思った。昔はとっつきにくい譜面が多くて、無意識的に遠ざけていた部分もあったけど、一風変わった譜面としてやれるようになってきた。

 

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 今回は★17 We are the xxxx。譜面自体は2013/06/30に搭載されており、現行の発狂七段に入っている。曲改変がなされているようで、サビで音を増やしているだけでなく、ラストにある序盤のデニム系の配置をもう一度叩かせるのも本来なかったみたいだ。

 

 譜面の主軸となっているのは乱打物量で、エッジの効いたシンセサイザーを拾っていることが多い。中でも特徴的なのは、所々で見せる、形の整った配置だろう。視覚的に分かりやすい配置が置かれており、それによって全体が引き締まっているような印象を受ける。また曲と譜面との対応関係もはっきりしていて、主題的な役割を担っているサビの乱打地帯を除けば、説得力のある配置が多い。

 こういったことがよく分かるのが前半の3-3乱打を中心とした配置だ。ノーツの少ない部分との差異でメリハリをつけたり、デニムや割れ配置などの折り目を感じられる配置を使ったりして、楽曲の輪郭を浮かび上がらせている。そして繰り返しのある配置を用いて、視覚的にもインパクトのある配置にしているのも面白い。同じような配置がラスト付近にもあって、サビの乱打ラッシュから場面を転換させている。

 また合間に置かれたスネアを拾った32分配置もそうだ。蛇行するような折り返しがあるものが多く、そこにノーツが付随していることがほとんどなので、複雑な配置になっている。ただ折り返しのある階段がはっきりわかるように置かれており、配置美的な配慮を感じる部分もある。ここも譜面と音楽との関係は分かりやすく、スネアの音を指先で感じることができる。

 そしてサビでは乱打譜面らしく色々な音が混在して何も表すこととなくなった乱打が置かれている。たぶんここもシンセサイザーを拾っているのだと思うけれど、音との対応関係は失われているように感じられる。しかしそれは別に問題があるのではなく、構成をきっちり作っている譜面は、乱打地帯をとにかく叩かせる配置にして、その他の部分を曲を引き立てる配置にしていることが結構ある(★20 稲田姫様ご乱心とか)。そうやって配置に起伏を作ることで、譜面に盛り上がりを生もうとしているのだろう。この譜面もそうで、音に忠実だったりちょっと捻った配置を置くことでサビの乱打ラッシュを引き立てている。

 ただこの譜面は途中で乱打からシームレスに対象配置が置かれているところがいい。スネアの変化に応じて生まれたもので、そこにはデニムも挟まっている。この配置によってただの乱打配置の中から展開を作っていて、見ごたえのある譜面にしている。そしてそこから32分に繋げることで、段階的に配置の区切りへと向かっていく。粋な譜面である。

 

 この譜面は乱打を中心としながら、引き立て役の配置が光っている譜面なのだ。視覚的、触覚的に分かりやすい配置を置くことで、譜面のメリハリをしっかり作っている。それによって、ガタイがいいんだけど引き締まっているというような譜面になっているんだと思う。